調味料としての日本酒の役割

日本酒は、日本料理では調味料としても用いられます。その主な効果は、材料の臭みを消す、旨みを加えて風味をよくする、材料をやわらかくする、などです。そのため、とくに魚介類や肉類の調理には欠かせない調味料の一つとされています。
また、和えものや酢のものなど、酒を加えた後は加熱しない料理など、アルコ ールは邪魔ですが酒の風味だけを生かす場合には、酒を鍋などに入れて火にかけ、アルコール分を飛ばしてから用います(これならお子さんやお酒の苦手な方でも大丈夫!)。

では、日本酒を主な調味料として用いる代表的な例を挙げます。

 ・酒煎り(さかいり)…
   魚介類や鳥肉などの生臭さやくせを除き、酒の風味を移すための調理法です。
   鍋に材料と酒少量を入れて、汁気がなくなる程度に煎ります。
 ・酒塩(さかしお)…
   少量の塩で味をととのえた酒。下処理として材料を漬け込んだり、焼き物の仕上げに
   塗ると、味がととのい上品な仕がりになります。
 ・酒煮(さかに)又は、酒塩煮(さかしおに)…
   たっぷりの酒を使って塗ること。味付けは塩だけで、酒の風味を最大限に生かす調理法。
   醤油を使う場合は、ごく少量に控える。
 ・酒八方(さけはっぽう)又は、酒塩八方(さかしおはっぽう)…
   だしに酒を加えたもので、主としてくせのある在庁をあっさりと炊く場合に用いる八方だし
   の一種。
 ・すっぽん仕立て又は、丸仕立て…
   多量の酒を用いた吸いものの仕立て方。スッポンをはじめ、オコゼやコチなど、くせのある
   魚に用いられます。

ところで、「みりん」は室町時代末期から江戸時代にかけて造られ始め、当初は甘口の酒として飲用されていましたが、江戸時代後半頃から主として調味料として用いられるようになりました。今日では日本酒以上に、日本料理に欠かせない調味料として重宝されています。

みりんの主な成分は糖分、アルコール、アミノ酸、有機酸、香り成分に大別されますが、これらの複雑な成分組成が、みりんのさまざまな調理効果を生むことが分かっています。
その効果は、(1)料理に上品な甘味をつける、(2)旨みを強調する、(3)照りやつやをだす、(4)適度な焼き色をつける、(5)好ましい香りをつける、(6)味をまろやかにする、(7)味の浸透性をよくする、(8)材料の煮崩れを防止する、(9)材料の生臭みを消す、などです。
ただし、これらの効果を得るには本みりんがよく、アルコールをほとんど含まないみりん風調味料では、甘味や材料の照りは出せるが、生臭みを消す効果や加熱によって得られる香気や風味はあまり期待できません。

日本酒って、ほんとうにスグレモノですね! でも、あんなに甘い「みりん」をそのまま飲んでいたなんて、昔の人は相当の甘党だったのでしょうか。 うわさによるとカルアをミルクで割らずにそのまま飲む人もいるそうですし、「酒呑みは辛党」はかなりいい加減な定義のようです。

 
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